🍵桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸
桂枝・茯苓・牡丹皮・桃仁・芍薬3
カテゴリーとしては瘀血を処置する漢方薬ですが、どうやらそう簡単に一言で説明できるものではない
ようです。
不妊漢方などで、瘀血に対して処方されているのをよく見かけますが、実は頑固な瘀血に対抗するには
少々力不足の感を否めない漢方薬です。月経痛くらいには使えますが、子宮内膜症やチョコレート嚢腫には
単独ではあまり使われません。
『桂枝茯苓丸』は本格的な瘀血というより、その前段階くらいの状態で、「癥痼(チョウコ)」という停滞して
動かなくなった血(鬱血)を、血流をよくして改善する漢方薬です。つまり、瘀血の本命ではないと思って
いただければよいかと思います。
そのため、妊娠していないのに月経が来ないような時や、血流障害が認められるような場合に用いられます。
その意味では広く多様な症状に適応する汎用性の高い漢方薬だといえます。
桂枝茯苓丸の適用
『桂枝茯苓丸』に含まれる「芍薬」「桃仁」は熱を冷まして津液を増やします。“津液” は生理的な役割を
持った水分のことです。この場合は固まった瘀血を軟らかくして取り除いていきます。「茯苓」も津液を
増やし、血流を改善します。「桂枝」は体内の陽気を補って暖め、「牡丹皮」は血を動かす作用があるので、
瘀血を駆除します。
桂枝茯苓丸の適応疾患
適応疾患は幅広く、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、のぼせ、心悸亢進、足腰の冷え、足の火照り、便秘、
腰痛、面赤、鬱血斑、各種出血、不眠、鬱、イライラ、神経質、ノイローゼ、神経衰弱、ヒステリー、高血圧、
動脈硬化、ネフローゼ、腎炎、夜尿、甲状腺腫、慢性膀胱炎、神経痛、リウマチ、不妊、子宮付属器炎、
子宮筋腫、月経不順、月経遅延、紫斑病、蕁麻疹、肝斑、ニキビ、打撲、捻挫、麦粒腫、痔核、睾丸炎、
前立腺肥大、虫垂炎、シモヤケなどによく用いられます。
(『宋版傷寒論』『漢方医学体系(龍野一雄)』『大塚敬節著作集』
『漢方主治症総覧(池田政一)』『薬方愚解(木田一歩)』より)
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