【お知らせ】
10月5日 ブログに【黄連解毒湯】を追加しました。
『三黄瀉心湯』のライバル的な漢方薬で、同様に高血圧によく用いられます。動悸、めまい、肩こり、耳鳴り、不眠、精神疾患などに効果的という点もよく似ています。相違点は「便秘がない」という点で、臨床的には便秘の有無が重要になります。
病理的には陽明に熱がないということですが、かわりに「血熱」という身体の深部に熱が入り込んだ状態です。統合失調症などの重度の精神疾患に本方が対応するのはそのためです。陽明(消化器系)に熱がこもっている『三黄瀉心湯』とはこの辺りが異なっています。
秘を下す作用のある漢方薬は他にも『大・小承気湯』『大柴胡湯』『大黄牡丹皮湯』『防風通聖散』『麻子仁丸』など様々で、当然用法用途も皆異なりますから、この鑑別が要点となります。無暗に服用すると副作用に悩まされることにもなりかねません。
ご興味のある方は、ぜひご一読ください。