『少衝(しょうしょう)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

【心経井穴。手の小指末節骨の爪甲角の外方1分に取穴する】

 【肝経】【胆経】と来て、ここからは【心経】【小腸経】と続きます。

 「肝」や「胆」は木の属性で、季節でいうと春になります。対して「心」「小腸」は火の属性で、

季節でいうと夏です。夏というのは今でいう夏とは少し異なり、春分(3/21)から小満(5/21)までの

約二か月間を指します。ちなみに小満~大暑までの二か月も火の属性ですが、こちらは「心包」と「三焦」

が主ります。心・小腸の火は「君火(クンカ)」、心包・三焦は「相火(ソウカ)」と呼び分けて分類します。

簡単にいうと「君火」は直射日光であり、焚火の光の作用です。

対して「相火」は輻射熱で、焚火の熱の作用です。どちらにも熱気はありますが、「君火」の時期は

陽のある時は暖かいのに、朝や夕方は意外と冷えます。

「相火」は大気までが熱を帯びてサウナになっている状態で、いわゆる夏季にあたります。

 「心包」も「心」の一部なので、実質的に「心」が担当するこの4か月間は、だんだんと熱が旺盛に

なってゆく期間であり、身体もそれに合わせて熱処理をできるように発汗システムを起動し始める時期

です。外からの熱が体内に入り込んで熱中症のようになるので、心臓が頑張って心拍を高め、発汗して

熱を処理します。これが「心が主る」という意味です。

心が頑張って熱という邪気から、あなたの健康、生命を守っているわけです。

 とはいえ、どんなに心臓が頑張っていても、元々心臓の働きが弱い方や、処理しきれないほどの熱が

押し寄せたり、水分の補給などを怠ったりすると、身体は熱の邪によって病気になったり、体調不良を

起こしたりします。当院はこのような季節の病の処置を特徴とした鍼灸院です。

季節の変わり目に体調を崩す方や、暑くなったり寒くなったりすると症状がひどくなるという方は一度

ご相談ください。

【ツボの取り方】

 『少衝』は手の小指の末端、薬指側の爪の生え際に取穴します。肝経『大敦』もそうでしたが、本穴も

【井穴】というカテゴリーに分類されます。【井穴】は「肝」と係わりが深く、木の属性を帯びるという

特徴があります。つまり本穴は火属性の【心経】の中でも「肝」や木の影響を受けるツボだということです。

 また、【井穴】にはつっかえているものを通す、という作用がありますので、処理しきれない夏の熱が

胸に溜まって苦しくなったり、息切れや逆上せ、目赤したり、熱が頚肩へ溜まって肩こりなどを発症

した時にも効果があります。

 当院で施術する際は刺絡という方法で数滴の出血をさせますが、胸が苦しく、ざわざわしたり、不安感

不眠、落ち着かないなどの症状によく効きます。また、五十肩で“気を付け”の姿勢から、手を前方に挙げる

動作ができないタイプにも効果的です。ご自身でケアする場合は、爪先などでほんの少し痛い程度に、

20~30秒ほど圧迫するのがよいでしょう。

 ただ、上記のような症状の方でも、「心」や「心経」に原因がなく、全く別の要因で発症している場合は

効果は薄くなります。このあたりの判断には専門的な知識が必要ですので、ご自身でケアしてみて、あまり

効果がみられないようなら、お近くの鍼灸院をお訪ねください。

【主治・効能】

煩満、上気、心虚、熱閉、陰臭、喉痺

・心臓病、神経性心悸亢進、ジフテリア、間歇熱、遺尿、小便閉、上膊神経麻痺、前膊神経痛、掌中熱

 婦人生殖器諸患、熱病、寒熱往来、口中熱、上気煩満、喉の渇き、目黄、黄疸

・熱病、中風昏迷

・心臓病、心悸亢進、遺尿、尿閉、黄疸、熱病、頭痛、上気、煩満、口中熱、咽乾、掌中熱

 婦人前陰臊臭(行間と瀉血)、黄疸(瀉血)

心悸亢進、心窩部痛、胸肋脹満、ヒステリー、癲狂、中風、中暑、ヒキツケ、昏厥

(『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』

 『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』『鍼灸経穴名の解説(高式国)』

 『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

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