『行間(こうかん)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】
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【肝経榮穴。足の第1・2中足指節関節間の直前の陥凹部。みずかきの近位】
「肝経」とは季節でいうと春、気温でいうと「風温」に対応するツボたちのグループ(経絡)に
つけられた名前です。
本穴『行間』はその肝経の中でも、夏や熱の属性を持つツボで、これを「榮穴(ケイケツ)」といいます。
「榮穴」に分類されるツボは各経絡に1つずつありますが、それらは全て夏や熱と係わりの深いツボ
です。肝経は春と係わりの深い経絡なのに、夏の属性を持つツボというのも変な話ですが、同じ春でも
暖かい春もあれば、冷える春もあるというのと同じです。暖かい時は熱(夏)の影響が強く、寒い時は
冷え(冬)の影響が強いというわけで、東洋医学的には人体にも同じように自然の摂理が反映されている
と考えられています。
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肝経は特にですが、経絡はのびのびと活動できているのがベストな状態なので、その流れが中断される
とそこに熱が籠って病になっていきます。
肝や肝経の場合は肋骨の下や脇腹、腰の骨のあたりや太ももの付け根(鼠径部)が緊張したように固く
なって、圧迫すると嫌な痛みを感じます。
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肋骨の下にこのような硬さや痛みがある症状を「胸脇苦満(キョウキョウクマン)」といいますが、これが肝や
肝経に異変がある時の典型的なサインです。過度のストレスを感じたりしている方や自律神経が乱れて
イライラしている方によく見られます。中でも常習的に深酒をしがちな方や精神的な鬱屈が続くタイプ
の方に行間はよく効きます。作家の故・中島らもさんは「小説を書くための燃料として酒を飲んでいる」
と指摘されていたことがありましたが、内にあるエネルギーを発散させるための起爆剤としてアルコール
や薬品に頼りがちな方に、本穴は有用です。漢方では『小柴胡湯』や『抑肝散』あたりが対応します。
ご自宅でケアをする場合は、少し深めにゆっくりとマッサージするとよいでしょう。
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【主治・効能】
・急性流行感冒、半身不随、四肢厥冷、顔色蒼白、肝臓病、心胸絞穿痛、呼吸困難、ジフテリア、間歇熱
局発痙攣、狂癲病、ヒステリー、神経性心悸亢進、便秘、腰痛、腸疝痛、小便淋瀝、遺尿、陰茎痛
消渇、子宮充血、月経過多、下腹腫脹、小児の急性脳膜炎。その他『大敦』に同じ
・下熱、脳充血、眼充血、顔面蒼白、癲狂、神経衰弱、ノイローゼ、心胸絞搾痛、心悸亢進、呼吸困難
肝臓病、胆嚢疾患、腸疝痛、便秘、下腹鼓脹、遺尿、淋疾、陰茎痛、子宮充血、月経過多、生殖器病
糖尿、腰痛
・頭痛、肋膜炎、癲癇、脱腸、小便不通、尿道痛、月経不順
・胸満、脇痛、易怒、目腫流涙、心窩部痛、横隔膜痙攣、吐血、腹痛、ヒステリー、癲癇、ヒキツケ
疝気、遺尿、血尿、尿閉、頭痛、不眠、目眩、消渇、黄疸、神経衰弱、陰部腫脹、白帯、月経痛
月経不順、脚気
(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』
『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』)
芦屋・西宮 鍼灸 香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分
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