『太衝(たいしょう)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】
【肝経兪穴・原穴。足の第1・2中足骨間。中足骨底接合部遠位の陥凹部】
春と係わりの深い「肝経」ですが、その中でもエネルギーの源泉ともいうべきツボがこの『太衝』です。
ツボの中で特に重要なものを「五要穴」といい、五行、五臓、五季(四季+長夏)と関係しています。
例えば心(シン)と関係の深いツボは「滎穴(ケイケツ)」と呼びます。肝経でいうなら『行間』になります。
そして「兪穴(ユケツ)」の『太衝』と関係の深い臓器は脾胃です。脾胃というのは消化器系のことを指し、
季節でいうと長夏(夏と秋の間)、または土用、あのウナギを食べる季節の節目の日と深く関係します。
脾胃は飲食物からエネルギー(気や血)を作り出すのが仕事ですから、本穴も肝経へエネルギーを供給
して元気づける作用があります。
血虚は「血が虚している」=血そのものが足りない、または血液に含まれる栄養が不足しているという
意味なので、それを補うといいのですが、血に栄養を供給する脾胃と血を管理運営している肝の連携が
必要になります。こういう肝と脾の両方を扱わねばならない時に本穴『太衝』が活躍してくれます。
【主治・効能】
・面目が蒼然として呼吸困難となる者、瘰癧、口唇炎、咽乾、吐血、腸疝痛、腸カタル、腸出血、
便秘、尿閉、睾丸委縮、陰茎痛、子宮出血、五趾不随、小児遺尿・急性腹痛、腰部・下腹部の痙攣、
下肢冷却、脛骨神経麻痺、鉛毒疝
・頭痛、めまい、癲癇、子宮出血、脱腸、小便不通、半身不随
・狭心症、顔面蒼白、眼充血、口唇炎、呼吸困難、咽乾、吐血、腸疝痛、腸炎、腸出血、便秘、
肝胆疾患、尿閉、睾丸萎縮、陰茎痛、子宮出血、月経閉止、不妊、下腹痙攣、腹痛、腰痛、
・頭や胸部の病を治し、熱を下方へ誘導する(『湧泉』と同じ)
・胸満、脇痛、ヒステリー、ヒキツケ、頭痛、失眠、目眩、顔面神経麻痺、溏泄、疝気、遺尿、
尿閉、赤白帯下、月経不順、足部痛、足部無力、足趾痙攣
(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『鍼灸経穴名の解説(高式国)』
『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』
『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』)
芦屋・西宮 鍼灸 香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】
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