『束骨(そっこつ)』【西宮・芦屋 鍼灸香春】
【膀胱経兪穴。足の第5趾、第5中足指節関節の近位陥凹部に取穴】
先の『足通谷』同様、上半身へ逆上せてしまった熱を治める作用が強いツボ『足骨』ですが、本穴も
あまり使われません。これは習得する鍼の流派にもよるんですが、胆経、小腸経、胃経、大腸経、膀胱経、
三焦経などの陽経グループのツボは使われにくい傾向にあります。
しかし実際には陽経は陰経に比べて刺激に強く、邪や熱を引き受けやすいという習性があるため、瀉法
という手技を用いるのに適していることから、邪や熱を処置するのに便利な経絡です。
当院でも本穴は兪穴なので残暑の季節の湿熱を除くのによく用います。大暑(7月後半)~秋分(9月
後半)に小便が出にくい、浮腫みがひどいなどの症状があって熱症状を示す場合などに使います。
これが夏バテで食欲不振などがあるというなら胃経の『陥谷』が適したりします。どちらも湿邪が絡む
症状で、それが消化器系にあるのか、泌尿器系にあるのかを診て使い分けるわけです。
【ツボの取り方】
本穴は『足通谷』の少し後ろ(踵の方)へ進んだところにあります。『足通谷』は小趾の付け根に取穴
しますが、丁度この部はポッコリと骨が外側へ張り出していると思います。この山を挟んだ所に本穴が
あります。ただ、あまりご自身でケアするには不向きかと思われます。
【主治・効能】
・間歇熱、頭痛、眩暈、涙管狭窄、内眥充血、眼中黄色、前・後頭部神経痛、頚筋収縮、回顧不能
腰背疼痛、腓腸筋痙攣、腸カタル、痔疾、狂癲、クル病、衂、聴覚不全、癰疽、疔瘡
・頭痛、脳充血、解熱、狂癲、眩暈、涙管狭窄、内眥充血、目黄、後頭神経痛衂血、ムチウチ、寝違え、
頚肩腕症候群、背部疼痛、腰痛、坐骨神経痛、腓腹筋痙攣、クル病、衂、耳鳴り、腸カタル、痔疾、
膀胱痙攣、膀胱炎、心臓病
・頭痛、頚項部の強張り、目の充血、眩暈、目黄、耳聾、腰痛、下腿の痠痛・痙攣
・膀胱経の痛み・熱・癰疔
(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』
『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』
『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』)
芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】
芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【はり灸専門】
芦屋市大原町の鍼灸院。JR芦屋駅より徒歩6分。東洋医学(鍼灸、漢方)で、首コリ、肩コリ、五十肩、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、季節の不調、自律神経失調症、頭痛、耳鳴、めまい、鬱、不眠などに対応します。芦屋、西宮、東灘、灘区、神戸、宝塚などで鍼灸院をお探しの方へ。