『京骨(けいこつ)』【西宮・芦屋 鍼灸香春】

【膀胱経原穴。第5中足骨粗面の遠位に取穴する】
各経絡の中で有名なツボというものはそれぞれにありますが、重要なツボとなると五要穴(井榮兪経合)
と原穴の計六穴があがります。中でも原穴はエネルギーの供給源みたいなものですから、最も重視される
ツボ…のはずなんですが、『京骨』はどの書籍でも大体扱いが軽くなっています。たしかに同じ膀胱経でも
逆子で有名な『至陰』や逆上せでよく使われる『崑崙』、眼の疲れでは外せない『攅竹』などに比べ、
あまり臨床例集でも見かけません。ただ、腰痛や坐骨神経痛では、ここぞという時に活躍するツボです。
腰痛は頚に問題がある場合、肩や腕がトラブルの原因の場合、腰自体が問題の場合、太ももの場合など
原因別に施術方針が変わりますが、本穴は膝から下に問題があって回旋したり、痛みが出ているような場合
でよく使います。よく足を使う方に多く見られます。

足関節の内反・外反とは大体左の図のような感じですが、この外反をさせる時に使う筋肉を短腓骨筋と
いいます。この腓骨筋が通過する部位が『京骨』になります。腓骨筋に過緊張や弛緩があると足首の
バランスが取りにくくなり、腰痛の原因になります。捻挫をしたことがある方は分ると思いますが、
足首を固定されると腰や股関節がしんどくなります。つまり短腓骨筋の不全は腰痛にも関係するのです。
つい勢いで書いてしまいましたが、股関節痛にも本穴はよく効きます。ただ私の経験上ですが、足が
トラブルポイントでない時はほぼ効果ありませんでした。ツボを知っておくことは重要ですが、やはり
疾患の鑑別眼がないと、有効なツボであっても役に立たないのは鍼灸でも漢方でも同じですね。

【ツボの取り方】
取穴するのはさほど難しくはありません。足部の真ん中あたりに骨がポッコリ出ている
と思いますが、このポッコリを足趾の方へ下った所が『京骨』です。
刺鍼することもありますが、結構痛いので皮内鍼やパイオネクスを使うことが多いです。
ご自身でケアする場合はポッコリの前後を指で挟んでマッサージしてあげてください。
炎症がきつい時はマッサージするよりも冷やすようにしてください。

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』
『鍼灸集錦(鄭魁山)』『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』)
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