『崑崙(こんろん)』【西宮・芦屋 鍼灸香春】

【膀胱経経穴。外果尖とアキレス腱の間の陥凹部に取穴する

 中国の伝説上の霊峰「崑崙山脈」の名前を冠される経穴『崑崙』が今回のお題です。

 本来は頭頂にある『百会(ヒャクエ)』というツボが崑崙と呼ばれていたようです。その山の麓に喩えて

本穴を崑崙と呼んだようです。そこから考えると頭の病を足元で解決するともいえます。

 実際、本穴の効果は頭痛の名穴ですし、めまいのぼせにも効果的です。山頂に上った熱を麓にある

本穴で引き下げるという作用だと思われます。経験上、熱性の耳鳴りなどにも有効です。

 ただ、効果を実感できるのは前屈できない時の腰痛猫背、ふくらはぎに緊張性の痛みがある時です。

 あと、これは関西漢法苞徳之会利川鉄漢先生から肩こり五十肩に有効だと教えて頂いたのですが、

試しに肘の内側を鼻に付けられないという方に試したところ、鍼一本で改善しました。大体6割くらい

の方に効果がありますが、猫背、巻き肩の素因がある方に著効があるようです。

 膀胱経は足先から背中を通って頭のてっぺんにまで分布している経絡で、本穴は「経穴」という経絡を

通じさせる作用のあるツボですから、猫背や側弯で経絡が塞がれているのを通じさせているのでしょう。

【ツボの取り方】

 取穴の仕方はいたって簡単です。外踝のすぐ後方で、アキレス腱の手前辺り、

少し凹んだ所が本穴になります。腎経の太谿と内外の違いだけで、よく似た

位置にあります。

 ご自身でケアする時はツボを真横に押すのではなく外踝に押し付けるように

圧迫するのが効果的です。少し痛いくらいが適量です。

【主治・効能】

・腺病毒、クル病、婦人の陰門腫痛、産後の胞衣下らざる、心外膜炎、肩背拘急、脳充血、眼中痛、脚気

 腰痛、足関節炎、小児のヒキツケ

・クル病、肩背拘急、脳充血、頭痛、高血圧、眼痛、心外膜炎、腺病毒、腎疾患、膀胱疾患、外陰部腫痛

 産後胞衣下らず、生殖器疾患、脚気、腰痛、腓腹筋痙攣、脛骨神経痛、足関節炎、小児発癇(攣急)

・頭頂痛、眩暈、ふくらはぎの筋痙攣、坐骨神経痛、子供のヒキツケ

・頭痛、頚項強腰背部強痛、坐骨神経痛、女子の陰部腫痛、難産、産後困難、足跟腫痛、脚気

 下肢の不随・麻痺

腰痛(前屈時痛。SLR陽性)、腰神経痛、足関節炎、下肢筋痛、腎経筋肉痛、頚コリ肩背神経痙攣

 鼻血、癲癇、踵の痛み、足裏痛、下痢(腎虚の鶏鳴下痢)

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸集錦(鄭魁山)』『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【はり灸専門】

芦屋市大原町の鍼灸院。JR芦屋駅より徒歩6分。東洋医学(鍼灸、漢方)で、首コリ、肩コリ、五十肩、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、季節の不調、自律神経失調症、頭痛、耳鳴、めまい、鬱、不眠などに対応します。芦屋、西宮、東灘、灘区、神戸、宝塚などで鍼灸院をお探しの方へ。

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