『支溝(しこう)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

【三焦経経穴。肘頭と陽池を結ぶ線を4等分し、陽池から4分の1の所に取穴。外関の上1寸】

 あまり使うことのないツボですが、慢性の便秘に対し、お灸で改善させるという話を聞いたことが

あります。使ったことはないですが…。

 肩こり五十肩、寝違えなどに使えるのは、三焦経の経絡のルートが肩の後ろや首、耳の後ろへと

伸びているからです。あとは炎症性の症状が多いのも、熱を扱う三焦の性質に由来するためでしょう。

 変わった所では不妊に使われていますが、正直分かりかねます。

 以前に紹介した『陽池』は手首の中央にあり、その2寸上に『外関』があります。2寸というのは手の

2~4指の指3本分の横幅くらいの長さをいいます。その更に1寸上が本穴『支溝』になります。1寸は

親指1本分の横幅くらいです。

 『陽池』からだと合計3寸になりますが、これは凡そ手の2~5指の横幅程度の長さになります。

 本穴や『外関』のように前腕にあるツボを取る時は、ちょうどボクシングのガードをするように肘を

曲げて、取穴します。机の上に前腕を乗っける姿勢だと、実は微妙に位置がずれます。

 【主治・効能】

熱病で汗が出ない、肩背が重ダルい、四肢不挙、霍乱嘔吐、口噤、卒心痛、三焦火熾、産後血暈、脇肋痛

・発汗させるとよい。熱病、胸中熱、肺充血、喘息、心臓病、胸膜炎、肋間神経痛、頭痛、偏頭痛、外眥痛

 頚肩腕症候群五十肩、寝違い、尺骨神経痛、書痙、瘍瘡・疥癬などの皮膚病、不妊、産後の貧血

・発汗させるとよい。腸チフス、胸中熱、心臓炎、心臓肥大、肺充血、肋間神経痛、舌骨筋麻痺

 口輪筋萎縮、肺尖カタル、肩こり、四肢挙がらず、霍乱、瘍瘡、疥癬、不妊、産後の貧血・人事不省

便秘肩がダルく重い、肋膜炎、咽喉腫痛

耳鳴り、耳聾、発熱無汗、失音不語、牙関緊急、胸脇脹痛、浮腫、嘔吐、便秘、閉経、上肢の痠痛・不随

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』

 『鍼灸経穴名の解説(高式国)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

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