『天井(てんせい)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

【三焦経合穴。肘頭の上方1寸。肘関節屈曲時にできる肘頭窩に取穴】

 いわゆる“肘裏”です。筋肉でいうと上腕三頭筋の停止部にあたります。

そのため肩肘の痛み、例えばテニス肘や野球肘(上腕外・内側上顆炎)

五十肩に効果的なツボです。他にも前腕や手首の痛みにも使います。

特に肘の痛みには効果が高く、肘周りにある『手三里』『曲池』『肘髎

天府』などと連携させると効率的です。

 それ以外にも頭痛、耳鳴り、咳嗽などにも使えます。これは左の図を

見ていただければわかりますが、経絡の経路から得られる効果です。

 東洋医学的には三焦経には水と熱の調節する作用があります。“合穴”は

その三焦経の中でも、特に熱を冷ます作用が強いため、肘や耳、ノドの

炎症を治めることができます

 このように経絡の流れ、ツボの位置、東洋医学的な意味を理解しすれば、

ツボは様々な状況に有効活用できるわけです。

 

 場所的に筋肉が薄く、腱部のため敏感なので、あまり深く刺すことは

ありません。“横刺”といって皮膚に並行して水平に打つことはありますが、

大抵はぽんっと浅く刺して、場合によっては“置鍼”処置をします。

【主治・効能】

・咳嗽、気管支炎、咽喉カタル、扁桃腺炎、後頭や前腕の神経痛、

 肘関節炎、腰痛、脊髄炎。狂癲、ヒステリー、耳聾、外眥痛、打撲

・咳嗽、気管支炎、咽頭炎、扁桃炎、頭痛、癲狂、ノイローゼ、外眥痛

 精神神経症、眼充血、耳鳴、耳聾、蓄膿、鞭打症、頚肩腕症候群、吃逆

 寝違え、五十肩、上肢神経痛、肘関節炎、脊髄炎、腰痛

・リンパ結核、肩・腕の痛み

・頭痛、頚項部の強張り耳鳴り、耳聾、瘰癧、頚部腫脹、頬部腫脹、

 咽喉腫脹、胸脇腫痛、咳嗽、癲癇、前腕痠痛・麻痺

・瘰癧、五癇、風痺、耳聾、咽喉・頬・肘・臂の腫瘍

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』

 『鍼灸経穴名の解説(高式国)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

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