『内関(ないかん)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

【前腕前面。手関節掌側横紋の上2寸に取穴する】
心痛や動悸、不整脈、精神不安などによく用いる『内関』は、心包経の絡穴というポジションですが、
同時に奇経の陰維脉にも所属します。
「心包」は心臓を覆う心膜の事だといわれており、心の機能(血行など)を代行するとされます。その
経絡である「心包経」は心の陽気が発現する所であるため、心熱が過剰となったり、不足したりしたり
すると、「心包経」上に凹みや硬結という形で反応が出ます。
反応が出るのは『郄門』が多く、本穴『内関』は長掌筋と撓側手根屈筋の隙間に位置するため、反応が
分かりにくくなっています。


【解剖学としての『内関』】
前腕を回内する姿勢での作業(パソコン操作、スマホいじり、料理など)を続けると、前腕の重みで
上腕二頭筋、烏口腕筋、小胸筋、胸鎖乳突筋などが緊張し、巻き肩を誘発します。これが首コリや肩こり、
五十肩のベースになるんですが、こうした身を竦めたような姿勢は胸郭の動きも制限してしまいます。
呼吸が浅くなるために血流は悪化し、日中でも眠たく、作業効率は捗りません。血流の停滞は胸部に熱が
籠る要因となります。
『内関』は回内姿勢による前腕の筋疲労を緩和することで、肩こりを楽にし、胸を開いて深呼吸させ、
血流を盛んにします。こうして胸に熱が籠らなくなるため、動悸や不安感、パニック障害、鬱などにも
効果的なツボとされるのです。


【主治・効能】
・陰気が内に閉塞され、外陽と釣り合わず、陰気が逆行して上犯し、胸中の諸病を引き起こすのを治する
・胸脇鬱悶、胸腹脇肋の諸々の脹痛を治する。痰火積塊、面熱目昏などを主治する
・心外膜炎、ヒステリー、角膜炎、前膊神経痛
・心臓病。胸膜炎、肋間神経痛、肝臓炎、腎臓炎、尿閉、痔疾、便秘、腸炎、脳充血、高血圧
角膜炎、眼充血、ノイローゼ、神経衰弱、記憶喪失、貧血、眩暈、正中神経痛、書痙
・嘔吐、胃痛、不眠、動悸、癲癇、肋膜痛、ヒステリー、吃逆、高血圧
・心絞痛、心悸亢進、脉無し病、心窩部痛、横隔膜痙攣、嘔吐、胸脇脹痛、昏迷、眩暈、失眠、マラリヤ
熱病、中暑、癲癇、ヒステリー、精神病、急性胃腸炎、神経衰弱、小児ヒキツケ、前腕の痙攣痛・麻痺
・『公孫』と併用して、胃腸が楽になる
・夏バテで胃腸↓となった時、『内関』『胃兪』『脾兪』に施灸
(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』
『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』)
芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】


