【お知らせ】
10月21日 ブログに【黄芩湯】を追加しました。
ちょっと珍しい熱による下痢に使う漢方薬が『黄芩湯』です。下痢といえば冷えによるトラブルと思われがちですが、風邪をひいた時の下痢、ノロウィルスなどによる下痢、腸炎など熱性下痢も時折見かけられます。
ただ、やはり冷え由来の下痢との区別が難しく、症状や脉診による病理判断が必須になります。こうした熱と冷えを取り違えることを「誤治」といいますが、下手をすると悪化することもありますので要注意です。しっかりした知識、見識のある鍼灸師や漢方家に見ていただくことをお勧めします。
病理的には風邪をひいて発熱し、ちゃんと発汗しなかったために内攻してしまった熱を、汗の代わりに下痢で冷ましているような状態です。いまだ発熱悪寒が強く、頚肩のコリが激しく、脉が浮いているなら『葛根湯』でよいのですが、脉沈み、下痢や腹痛が主となってくると、これはトラブルの現場がすでに胃腸に移ったということですから、『葛根湯』ではなく本方の適用になってきます。
ご興味のある方は、ぜひご一読ください。