『期門(きもん)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】
【肝経。第六肋間、正中線の外方4寸】
五臓の病全般に効果のある『章門』は、消化器系を主る「脾」を直接活気づける「募穴」に位置して
いました。本穴『期門』は同じ募穴でも、血(ケツ)や自律神経に影響する「肝」の「募穴」になります。
当然、本穴は血にまつわる病一般、特に女性の月経に関わる病に有効とされます。これは、肝の機能が
しっかりしていると、脾胃で生産された血(正確には、飲食物から生成されたエネルギーを血に充電して
いる)を全身へ適切に分配するよう、管理ができるようになるためです。
血液分配が十分になされていると、血の過不足からくる体調不良(高血圧、低血圧、イライラ、不眠、
動悸、頭痛、肩こり、月経障害など)を軽減できます。ただし、同じ不眠であっても、冷えから来ている
ような不眠だと、当然ながらそれほどの効果は見込めません。
本穴は主に肝臓・胆嚢疾患、胃酸過多、嚥下困難、子宮内膜炎、ノイローゼ、糖尿病などに有効です。
【『期門』の取り方】
本穴の位置については二~三説があり、取穴の仕方もそれに応じて2~3通りあり
ますが、その内で教科書的な取り方を紹介しますと、乳頭から下へ肋骨二本分下った
所の、肋骨の隙間に取穴するというのが一般的です。
左の図でいうと黒丸が『期門』で、白丸が乳頭部になります。
【主治・効能】
・不眠、易疲労、高血圧、胃炎、二日酔い、便秘、肝炎、肝硬変、胆石、胆嚢炎、糖尿、脳卒中
ヒステリー、ノイローゼ、自律神経失調症、慢性関節リウマチ、湿疹、蕁麻疹、皮膚炎、疣、タコ
ウオノメ
・血症、月経の病
・肝臓病。胆嚢炎、黄疸、喘息、心外膜炎、肋間神経痛、嚥下困難、胃酸過多症、アジアコレラ
腹直筋強直、慢性化しつつある腸チフス熱の解熱、婦人の消渇、子宮内膜炎、月経不調
産後の餘病(産褥熱など)
・肝疾患。胆嚢疾患、黄疸、嚥下困難、胃酸過多症、胃弱、便秘、下痢、腸疝痛、喘息、気管支炎
心悸亢進、狭心症、胸膜炎、肋間神経痛、腹直筋痙攣、糖尿病、子宮内膜炎、月経不順、解熱
神経衰弱、ノイローゼ
・胸脇部の張りと痛み
・胸満、脇痛、肋間神経痛、横隔膜痙攣、哮喘、心窩部痛、嘔吐、食欲不振、黄疸、肝炎、肝脾腫大
熱入血室、乳房痛、乳汁分泌↓
・肝に効く
(『慢性病の漢方・鍼灸療法(藤平健)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』
『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『鍼灸臨床取穴図解(小野田正)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』
『鍼灸経穴名の解説(高式国)』『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』)
芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】
芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【はり灸専門】
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