『腕骨(わんこつ)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

【小腸経原穴。手の第5中手骨の底部と三角骨の間の陥凹部に取穴する】

 「心(シン)」は人体の熱源でもあり、人間の精神活動と大いに関係します。小腸経はその心や心経と

表裏関係(パートナー)にあたります。表裏というのは陰経と陽経のペアのことで、心経は陰経、小腸経は

陽経になります。こうしたペアが6つ、つまり都合十二経あって身体全体にエネルギーを供給しています。

 そして各経絡には「井穴、榮穴、兪血、経穴、合穴」の五兪穴と呼ばれる代表的なツボがあり、それ以外

にも「郄穴、絡穴、原穴」など主要な役目を持ったツボがあります。

 その中で「原穴(ゲンケツ)」は心包経や三焦経と関係の深いツボのことをいい、特に三焦経は「腎陽」と

いう生命の根源部分から活力を得ている経絡になります。当然、その三焦経と親密な原穴は経絡を正常作動

させるための重要なツボとなるわけです。

 さて本経は「小腸経」という名前なのでお腹の不調によく効くかというと、確かにそういう作用もあり

ますが、どちらかというとペアとなるの心経のサポートをするような効果が多くみられます。

 たしかに本穴も糖尿病などに使うことはありますし、原理的には胃腸の熱を治める作用はある筈ですが、

どちらかというと精神安定発熱熱感の解熱、熱の過剰による筋肉の痙攣や拘縮によく用いられます。

【主治・効能】

・脇痛、痙攣、鼻血、頬腫、腰痛

・発汗すればよい。間歇熱、流行性感冒、肘関節炎、書痙、腹直筋痙攣して呼吸困難、耳鳴り、半身不随

・頭頂痛、癲癇

不眠症、企図振戦、書痙、耳の後ろの違和感、腕関節の痛み

(『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』

 『鍼灸経穴名の解説(高式国)』『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会編)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

 

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