【丘墟(きゅうきょ)】【西宮・芦屋 鍼灸香春】
さて本穴が所属する胆経は、パートナーの肝経に病(邪)が忍び寄ると、肝経をかばって病を引き
受けてくれるのですが、その際に胆経に廃熱が溜まります。そしてその廃熱が病の元になります。
こうした廃熱を最も効率よく処理することができるのが原穴です。原穴はその経絡のエネルギー源に
なっているツボですから、逆にいえば過剰になった熱エネルギーを処理するには最適なツボでもある
のです。このような時に用いる手技を「瀉法(シャホウ)」というのですが、瀉法をやり過ぎたり、元から
エネルギーが不足している人にやってしまうと、却って不調の原因にもなるので注意が必要です。
胆経は陽の属性で、エネルギーも豊富ですからまず大丈夫ですが、陰の経絡では注意して行います。
当院でよく使うのはやはり腰痛の時です。特に股関節の動きが悪い方や腰を回せない方の腰痛に
よく効いています。
やり方は上地先生の方法に倣って、鍼はやや太め、4㎝ほどの鍼を使い、ゆっくりと奥深くまで刺し
ます。痛いということはないのですが、鍼灸独特のずーんとした“響き”を感じていただいています。
腰痛は複合的な理由で発生していることが多いので、一発で回復、というわけにはいかないですが、
うまくやればかなり楽になります。
とはいえ自宅ケアの際に、ご自身でこのツボを使うのは少し難しいと思います。ポイントが奥深くに
あるため、鍼を深く刺す必要があるからです。そのためマッサージなどで表面から刺激しても、あまり
効果が上がることはありません。自分でやる、というのはちょっと適さないと思います。
腰が捻れない、脇が引き攣る、寝違え、股関節が硬い、腰痛がひどい、そんな悩みをお持ちの方は
ぜひお近くの鍼灸院をお訪ねください。
【主治・効能】
慢性間歇熱、肺充血、呼吸困難、腋窩腺炎、顔面充血、急性腸カタル
腰痛、坐骨神経痛、脚気、立ち上がることができない病
目翳、胸満、久瘧、股関節・腰・大腿・脛骨上果・向う脛の痛み、こむら返り
(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『鍼灸経穴名の解説(高式国)』
『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』より)
芦屋 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】
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