『天容(てんよう)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

 【前頚部。下顎角の後方、胸鎖乳突筋の前方陥凹部に取穴する】

 本穴は耳の下、顎と頚の間に取穴します。周囲には胸鎖乳突筋や顎二腹筋などがあります。

 胸鎖乳突筋は天窓でも書きましたように、頚の筋肉で肩こり、首コリの原因になります。

 一方、顎二腹筋はあまり聞かない名前の、マイナー感のある筋肉ですが、臨床的には結構重要です。

耳の直下から喉元にある舌骨、舌骨から顎の下に渡って伸びる筋肉ですが、この顎二腹筋が緊張すると

すぐそばを通過する頸動脈や迷走神経を圧迫してしまい、結果として耳鳴りメマイ、自律神経症状

誘発させることがあります。

 小さな筋肉で、また施術もしにくいため見落とされやすいのですが、施術に成功すると治りにくい

首・肩こり耳鳴り、頭痛などがあっさりと改善することもしばしばです。

 

 【当院での経験】

 私の場合、耳鳴りの方によく使います。『天容』は周囲に動脈が走行している関係で、禁鍼穴とされ

ていたり、深鍼は禁忌といわれています。位置的にも表面から浅く、マッサージでも届く程度の深さに

ありますから、深く刺す必要はないわけです。とはいえ、緊張をほぐして癒着を剥がすとなれば、

やはり刺鍼しないわけにはいきません。3分という指示があるので、まあ、1㎝程でしょうか。

 うまく緊張が解ければ血流が再開するので、虚血性の耳鳴り(突発性難聴など)によく効いています。

 

 【主治・効能】

・頚、項、喉、咽部の諸症を治す。喉痺寒熱、咽腫による言語障害、胸痛、

 胸満による呼吸困難・嘔逆・吐沫・歯噤・耳聾・喉中如梗・癭癰などの実鬱証を治す。

・五官の機能↓を誘発する病に有効。機能回復を扶ける

・肋間神経痛、呼吸困難、項神経痛、耳聾、耳鳴、重舌、言語不能、歯噤、癭瘤、頚項部の癰+回顧不能

・頭痛、脳充血、耳聾、耳鳴り、歯痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺、耳下腺炎、バセドウ氏病、扁桃炎

 頚部肩甲部疼痛、頚肩腕症候群、胸膜炎、肋間神経痛、呼吸困難

耳鳴り、耳聾、咽喉腫痛、歯痛、頬部腫脹、瘰癧、甲状腺肥大など

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸集錦(鄭魁山)』『鍼灸経穴名の解説(高式国)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

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