『天窓(てんそう)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

 【前頚部。胸鎖乳突筋の後縁で、甲状軟骨上縁と同じ高さに取穴する】

 本穴は首の胸鎖乳突筋の真ん中くらいに位置するツボで、前から『人迎(胃経)』、『扶突(大腸経)』と

並んで、最後に『天窓』と来ます。これ、松元四郎平先生の本では “前縁” となっていますが、教科書的には

“後縁“ で間違いありません。

 胸鎖乳突筋は、耳の付け根の乳様突起あたりから鎖骨へ向けて走行する筋肉で、『北斗の拳』みたいな

漫画ではかなり強調して描写されていますね。歯を食いしばるような動作やウェイトリフティングのような

力む動作をする時によく緊張します。過緊張を起こすと首コリ、肩こりを引き起こし、胸郭出口症候群など

の遠因となります。ちょうど、肩を竦めたような姿勢になり、巻き肩などの原因にもなります。

 このような状態では、寝ようとしても頚が緊張して頭部が落ち着かないため、不眠のトリガーになり、

起床時に頚、背中、腰が怠いと感じたりします。

 『天窓』には、その胸鎖乳突筋を緩める作用があるため、牙関緊急(歯を食いしばって口が開かない)や、

頚部緊張、顎関節症などによく用いられます。胸鎖乳突筋を緩めるということは不眠にも有用ですし、

頸動脈や椎骨動脈の圧迫が取り除かれることで、耳鳴り頭痛、むち打ち症にも効果があります。

 つまり、ツボにはそれぞれ色々な効果があるのですが、ただ効果を覚えているだけでは不十分で、症状や

疾患の原因を理解して用いないと意味がないということです。単に顎関節症に効くというだけなら側頭部の

ツボや『頬車』などの顎のツボ、上関』『下関』なども候補になりますが、どのような理由から発症して

いるのかを想定しないと、成果は上げにくいということです。

 

 【主治・効能】

、瘖、咽腫、噤口、上焦の諸孔隙の疾患

・顔面神経麻痺、口眼喎斜、口禁して開かず、頚部や肩甲部の痙攣

・顔面神経麻痺、口噤、頚部~肩甲部の疼痛、頚肩腕症候群、鞭打ち、上肢神経痛

 頭痛、歯痛、耳痛、肺炎、喘息、胸膜炎、肋間神経痛

頚項部が強張り痛む、咽喉腫痛、牙関緊急、耳鳴り、聾唖など

・牙関緊急

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』

 『鍼灸経穴名の解説(高式国)』『経穴の使い方・鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

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