
【脾経。郄穴。下腿内側。陰陵泉の下方3寸、脛骨内縁の後際に取穴する】
脾経は脛骨(向こう脛)の際を走行し、下から『三陰交』『漏谷』『地機』『陰陵泉』と並びますが、
今回はその三番目、『地機』を取り上げようと思います。
『三陰交』は生殖器、婦人科の疾患によく効き、『漏谷』は消化器のトラブルに用いられますが、本穴
『地機』は婦人科疾患や消化器系疾患にも効果があるのですが、歩行不良や鶴膝風(変形性膝関節症など)、
内太腿の痛みなど、足のトラブル全般によく奏功するとされます。

『地機』が膝の疾患によいというのは、位置的に近いというのもありますが、膝の疾患は基本的に
トラブルの本質が膝にはないからです。打撲や靭帯損傷ならともかく、膝の炎症による痛みは凡そ足関節か
股関節に問題があります。詳しい説明は疾患説明の「膝の痛み」に譲りますが、本穴の深部には後脛骨筋や
長趾屈筋が走行し、足関節の位置異常や運動に関係します。『地機』に異常があるということは、これらの
筋肉にも異常がある可能性が高く、結果として足関節の運動不良が膝の痛みに繋がるのです。
逆にいえば、股関節の異常からくる膝の痛みには効果がないということですね。

【主治・効能】
・歴節風、痺れ、風湿、鶴膝風、水腫、腹堅、脇肋腫脹、食欲↓
・歩行不良に関する病には必ず取る。その精気の運行を回復する
・腰痛、内股炎、小便閉、精液欠乏、子宮充血など
・腹痛を主る。胃酸過多、胃痙攣、胃潰瘍、腸疝痛、下痢、腸雷鳴、吐血、嘔吐
腹直筋痙攣、筋肉痛、リウマチ、下肢内側疼痛、尿閉、子宮充血、膝関節炎
・胸満、腹脹、水腫、溏泄、小便不利、遺精、遺尿、癥瘕、月経痛、白帯、月経不順、下肢冷痛・麻痺など
・腹痛↑(虚痛)
(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』
『鍼灸集錦(鄭魁山)』『鍼灸経穴名の解説(高式国)』
『経穴の使い方鍼の刺し方(鍼灸素霊会)』)
芦屋・西宮 鍼灸 香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】