『耳門(じもん)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

 【三焦経。顔面部。耳珠上の切痕と下顎骨の関節突起の間の陥凹部に取穴する】

 耳の穴に被さるように出っ張っている部分がありますが、これを「耳珠」といい、軟骨でできています。

この「耳珠」の付け根に、上から『耳門』『聴宮』『聴会とツボが並んでいます。

 今回はこの3穴のうち、一番上に位置する『耳門』をご紹介します。

 

 本穴は主に耳の疾患耳鳴り、難聴など)によく用いられますが、位置的に顎関節に近いためか、

歯痛顎関節症などにも効果があるとされます。実はこの3穴の辺りは構造上の隙間になっており、上手に

狙うと2㎝ほどは刺入することができます。自分で試した時は3㎝以上入りましたが、鍼が曲がって進んで

しまうと別の器官を傷つける可能性もあるため、当院では2㎝を限度に刺鍼することがあります。

 この技術は、元々は関西漢法苞徳之会利川鉄漢先生から教えて頂いた方法なのですが、これが実に

耳鳴り難聴に対して効果的なのです。

 難聴耳鳴りにはいくつかのパターンがあるのですが、側頭部~顎部に過緊張が見られるような場合、

つまり睡眠時に歯軋りをしたりするようなストレスタイプの場合、側頭筋や咬筋の影響で組織間に余裕が

なくなって血流が悪くなり、耳のトラブルへ発展することがあります。

 このような際に『耳門』へ1~2㎝ほど刺鍼するとよい荒療治になることがあります。却って悪化する

ケースもありますから、そこは加減が必要ですが、当院では『耳門』で4年くらい続いていた耳鳴り

2回の施術で半減させた実績があります。

 少し使いどころが難しいですが、ハマれば効果絶大なツボなのです。

 なお、一説には禁灸穴とされていますが、耳部は温灸で温めると大変気持ちよく、リラックス効果の

高い部位です。耳疾患のみならず、イライラ、頭痛、首肩コリなどにも効果的です。これにもちょっと

したやり方があるのですが、そこは企業秘密です。

 

 【主治・効能】

耳聾、耳瘡、歯齲、脣強など

耳中疾患、耳鳴、耳聾、耳瘡(外耳道炎)で膿汁流溢する、上歯疼痛、吻脣強硬

耳疾患、眼充血、麦粒腫、その他の眼疾患、鼻疾患、歯痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺

耳鳴り、聾

耳鳴り、耳聾、耳中腫痛、頭痛、眩暈、歯痛、顎関節腫脹、聾唖など

(『鍼灸経穴名の解説(高式国)』『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』

 『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

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