『天衝(てんしょう)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

 【胆経。頭部。耳介の付け根の後縁の直上で、髪際の上方2寸に取穴する】

 ここでもよく参考にさせていただいている『鍼灸医学・経絡経穴の近代的研究』の中で、共著者の

濱添先生によると、本穴の「天」というのは『百会穴』を指し、「衝」はそこへ向かうの意だそうです。

「衝」には「道」の意味もありますから、頭頂に位置する『百会穴』へ向かうツボという意味だという

解釈のようです。

 そのため、『天衝』の主治する所は頭部から頚部にかけての疾患が主になります。具体的には頭痛

メマイ耳鳴り頚部痛寝違え、歯痛などが対象になります。

 位置的には前回紹介した浮白の前上方辺りになりますが、これでは分かりにくいので、耳の先端から

上に2寸の所にある『率谷』、そこから少し後方に下がった所にあるヘコみに取穴するのが簡単です。

 

 【主治・効能】

・頭痛、癲疾、風痙、齦腫、善驚、諸々の頭の疾患

顱項部の疼痛、強直性嘔吐、顳顬筋痙攣頚項部強硬して回顧不能、小児の驚風搐愵

・頭痛、偏頭痛、脳充血、眩暈、眼疾患、耳疾患、歯痛、頚項部疼痛耳鳴り

・頭痛、眩暈、歯痛、歯齦腫痛、癲癇など

(『鍼灸経穴名の解説(高式国)』『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』

 『鍼灸集錦(鄭魁山)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』)

芦屋・西宮 鍼灸 香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

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