『日月(じつげつ)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】
【胆経。第七肋間。正中線の外方4寸に取穴する】
前回の『京門』が「腎の募穴(ボケツ)」なら、本穴は「胆の募穴」になります。「募穴」は体表から
その臓腑に最も近い所にあるツボですから、『日月』は胆臓に最も近いツボだということです。もちろん、
単に近いというだけではなく、胆や胆経に大きな影響を及ぼすツボでもあります。
主な効果としては胆、肝の病を主治します。これは胆が陽、肝が陰となって、両臓腑が表裏関係にある
からです。例えば、肝の熱は胆経から発散されるのですが、もし肝の熱量が多すぎると発散し切れず、
胆経の熱となります。これがイライラや頭痛、不眠、耳鳴り、自律神経失調症などの原因ともなります。
そのため、本穴は精神病やヒステリーといったメンタル系の病症にも有効です。
他、位置的に脇肋痛や肋間神経痛にも用いられます。
肝は「血(ケツ)」を主るため、労働や精神疲労、眼精疲労、出産や月経などで「血」=エネルギーを
消耗すると、「虚熱」という廃熱を発生させます。胆は肝のパートナーで陽の性質を持つため、発生した
虚熱を引き受けやすく、同時にその熱をよく発散します。そのため、身体の熱の管理にはなにかと胆経を
使います。また、虚熱は自律神経を狂わせるため、当院では自律神経失調症などには胆経をよく使います。
こうした時、胆経の気を巡らせる目的で『日月』に置鍼したりすることがあります。
【主治・効能】
・肝炎・肝硬変。胆石症・胆嚢炎で、体力増強に用いる
・眼疾をよく治する。『期門』を扶け、月経を調える
・精神病、ヒステリー、ヒポコンテリー、癲狂、肝臓病、胆嚢炎
胃病(溜飲、心下苦悶、下腹鼓脹、腸疝痛)、四肢鈍痛
・肝胆疾患。胃疾患、腹部膨満、腹水、心下満、心悸亢進、喘息、咳嗽、肋間神経痛、吃逆、嘔吐
精神神経症(神経衰弱、ノイローゼ、ヒステリー、癲狂)、眼疾患
・脇肋脹痛、肋間神経痛、横隔膜痙攣、嘔吐、呑酸、腹痛、黄疸、胆嚢炎、肝炎など
(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』
『鍼灸経穴名の解説(高式国)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』
『慢性病の漢方・鍼灸療法(藤平健ほか)』)
芦屋・西宮 鍼灸 香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】
芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【はり灸専門】
芦屋市大原町の鍼灸院。JR芦屋駅より徒歩6分。東洋医学(鍼灸、漢方)で、首コリ、肩コリ、五十肩、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、季節の不調、自律神経失調症、頭痛、耳鳴、めまい、鬱、不眠などに対応します。芦屋、西宮、東灘、灘区、神戸、宝塚などで鍼灸院をお探しの方へ。