『光明(こうめい)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

 【胆経絡穴。下腿外側。外果尖の上方5寸。腓骨の前方】

 足にあるツボなんですが、眼病に効果があるとされるのが本穴『光明』です。

 胆経は眼の端にある『瞳子髎』から始まる経絡ですから、胆経に入った熱は肩 ⇒ 側頭部 ⇒ 眼部へと遡る

ことになります。その過程で肩こり、頭痛、めまい、のぼせ、眼痛を発症します。そのため、眼部に入って

眼痛の原因となってしまった熱を、足のツボを使って引き下ろせれば、眼痛を軽減できるというわけです。

これが東洋医学的遠隔治療の原理の1つです。

 無論、熱の発生源に対する処置も必要ですし、ツボにもそれぞれの性格や向き不向きがあるので、そうした

基本知識も必要になります。鍼の刺し方やテクニックだって重要です。こうした知識や技術、病理に対する

理解などを総合することが鍼灸師の仕事であるといえます。 

 

 【光明の効用】

 本穴は眼痛を主としますが、かすみ眼視力低下にも有効ですし、頭痛首コリにも効果的なツボです。

ただ、血液循環が悪くなっているような時は、本穴よりも丘墟、血虚による場合なら太衝などを中心

として、配穴プログラムを組んだ方がよいこともあります。

 他にも、ツボの位置からして坐骨神経痛下腿麻痺などの治療穴としても機能します。

 

 【当院での経験】

 疲れ眼の方などに補助的に使うことが大半です。視力低下ドライアイなど、水分や血の巡りが悪いような

場合、その熱感を取り除くには有効だったと思いますが、流石に『光明』一穴で勝負に出るのはいくら

なんでも無謀なので、温灸や頚部の鍼と併せて施術しています。

 眼精疲労は無数に経験しましたが、数回以内にかなり楽になります。それに伴って視力も回復しますが、

角膜や眼球の器質的損傷がある場合は、流石に気分的改善以上の効果はありませんでした。

 『合谷』や眼の周りの『攅竹』『睛明』などのツボと合わせて緑内障に効果があるとはいわれていますが、

これは試したことがないため、分かりません。理論上効果がないとは思えませんが、病院へ行きましょう

 

 【主治・効能】

・目を主治する。眼痛、夜盲など。目赤、目癢(モクヨウ)。又、下肢全般の疾病、鬱や熱を解く

・皮膚病。狂犬病犬に咬まれて排毒できず発熱悪寒する者によい。腓腸筋痙攣、腓骨・腓骨神経痛

 外踝以下の趾骨に至る組織炎、脚気、癲癇、頚項部の神経痛、小児の亀胸

眼病の主治穴。頭痛、偏頭痛、頚肩腕症候群、肋間神経痛、胸膜炎、胆嚢炎、胆石疝痛、坐骨神経痛

 脚気、半身不随、下肢外側疼痛

眼病、下肢痛

・眼痛で物が見えない、発熱無汗、頭痛、緑内障、視神経萎縮、下肢の腫痛・麻痺

 

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸臨床取穴図解(小野田正、池田久衛)』『鍼灸集錦(鄭魁山)』

 『鍼灸経穴名の解説(高式国)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

 

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【はり灸専門】

芦屋市大原町の鍼灸院。JR芦屋駅より徒歩6分。東洋医学(鍼灸、漢方)で、首コリ、肩コリ、五十肩、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、季節の不調、自律神経失調症、頭痛、耳鳴、めまい、鬱、不眠などに対応します。芦屋、西宮、東灘、灘区、神戸、宝塚などで鍼灸院をお探しの方へ。

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