『急脉(きゅうみゃく)』【芦屋・西宮 鍼灸香春】

【肝経。鼠径部。恥骨結合上縁の高さ。正中線の外方2寸5分。曲骨の外方2寸5分】

 陰廉の斜め上、任脈のツボ『曲骨』の外側2寸5分にあるツボです。これまた『陰廉』『陰包同様に

不妊症内股の痛みに使われますが、やはり同様にあまり使われないツボです。鼠径部上に位置するため、

正直使いにくいという事情があります。

 『陰廉』などに較べると体幹部にあるツボなので、どちらというと腰痛下腹部痛に有効で、インポテンツ

(陰萎)などにも効果のあるツボです。あと、坐骨神経痛腰痛の方で、鼠径部の強度緊張時には使ってみた

ことがあります。ただ、この場合も『五枢』『維道』などの方が効果的でした。私の使い方が悪いのかも

しれません。

 鼠径部の緊張は、多くの場合、左の図にあるように腸腰筋の緊張が原因になります。圧迫すると嫌な感じの

痛みとくすぐったさがあるため、触られたくないという方が多いです。ただ、この鼠径部の緊張というのは

様々な疾患の基礎となります。そのため、本穴に限らず、鼠径部やその周辺のツボを用いて、腸腰筋を緩める

ことは施術上重要な作業工程になります。

 たとえば腸腰筋周囲には腸骨動脈という下肢への大動脈がありますが、腸腰筋が緊張するとこの腸骨動脈を

圧迫してしまい、下肢の虚血性の坐骨神経痛膝関節痛、筋肉痛、引き攣り、痙攣痛を誘発しますし、

股関節の位置異常にによる痛みも発症します。更には下肢への血流が阻害されるため、高血圧逆上せ、頭痛、

肩こり動悸、吐き気などの症状の原因となります(関西漢法苞徳之会・大西宏治会長)。

 

 【主治・効能】

・下腹より陰部に引っ張られる痛み、陰萎、陰茎痛、睾丸炎、大陰唇炎

陰萎、陰茎痛、睾丸炎、陰唇炎、鼠経ヘルニア、腹直筋緊張、腸疝痛、下腹痛

 胃痙攣、下肢神経痛腰痛、疝気

陰茎痛、疝気、下腹部腫脹、陰部腫痛、子宮脱など

 

(『鍼灸孔穴類聚(松元四郎平)』『経絡経穴の近代的研究(濱添圀弘)』

 『鍼灸集錦(鄭魁山)』『鍼灸経穴名の解説(高式国)』)

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【JR芦屋徒歩6分】

芦屋・西宮 鍼灸香春(こうしゅん)【はり灸専門】

芦屋市大原町の鍼灸院。JR芦屋駅より徒歩6分。東洋医学(鍼灸、漢方)で、首コリ、肩コリ、五十肩、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、季節の不調、自律神経失調症、頭痛、耳鳴、めまい、鬱、不眠などに対応します。芦屋、西宮、東灘、灘区、神戸、宝塚などで鍼灸院をお探しの方へ。

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